例えば、二酸化炭素の吸収・放出を陸域生態系モデルに基づいて高精度に推定する上で、分類精度の高い土地被覆図の使用が必須である。しかし、これまでに多くの土地被覆図が公開されているが、それらは多くの地域で互いに一致しておらず、どの土地被覆図が最も精度が高いかを、実観測の検証データに基づき統一した指標で検証する必要がある。このため、Degree Confluence Project (http://www.confluence.org)の情報を基に土地被覆図の検証情報を作成した。ユーラシア地域749地点の検証情報を用いて、GLC2000 (Joint Research Center, 欧州連合)、MOD12(ボストン大学, アメリカ)、UMD(メリーランド大学,アメリカ)、GLCC (地質調査所,アメリカ)の4つの土地被覆図を検証したところ、検証情報との一致度はGLC2000:55%、MOD12:58%、UMD:54%、GLCC:50%であった。