2012年1月号 [Vol.22 No.10] 通巻第254号 201201_254008

平成23年度スーパーコンピュータ利用研究報告会

地球環境研究センター 研究支援係 高度技能専門員 野口孝明

平成23年度スーパーコンピュータ利用研究報告会(以下、報告会)を11月25日(金)に国立環境研究所(以下、研究所)交流会議室で開催した。地球環境研究センター(以下、センター)では、地球環境予測モデルなどの研究を支援する目的で、環境情報部と協力してスーパーコンピュータ(以下、スパコン)を整備し、所内外の地球環境研究者に提供し、大気・海洋モデリング、気候予測、地球流体力学その他数多くの分野で数々の研究成果を生み出してきた。

研究所には、研究所スパコンの利用計画・運用基本方針などをご審議頂く「スーパーコンピュータ研究利用専門委員会」(以下、専門委員会)が設置されており、スパコンの研究利用にあたっては、年度当初に所内外から今年度の利用申請があった研究課題について、専門委員会委員のご意見を頂いた上で、所内の審査ワーキンググループで評価を受けることと、報告会で報告を行うことが必要条件となっている。

センターが主催する報告会は、研究所が保有するスパコンの平成18年度末における機種更新を機に、位置づけ並びに名称を改められており、本年度中間報告、並びに前年度事後報告の場として位置づけられ、昨年度の報告会以降の成果と、今年度申請後の中間報告を行う場となっている。毎年、所内利用だけでなく、所外の利用研究も活発に行われ、平成23年度で5回目となる今回は、所内6課題に加えて所外6課題の計12の研究課題の成果発表に対して、所内外合わせて約50名の参加があった(写真1)。

photo. 報告会

写真1報告会の様子。多くの参加者を集めた

報告会は当日の13時から開催され、まず笹野センター長から、震災後の復旧状況ならびに報告会の趣旨の説明があり、停電等のシステム停止はあったが、すでにシステムは完全に復旧したこと、またリソースとしてのスパコン利用の説明責任を果たす場であること、および平成24年度以降にスパコンの研究利用を継続するための中間評価の場であること、さらに、専門委員会委員をはじめとする方々への報告の場であることなどが述べられた。

以下、事務局からの連絡に続いて、各課題の報告者から、平成23年度の進捗などについての報告があった。報告に続く議論も活発に行われ、専門委員会委員からも数々の貴重なご意見を頂くことができた(写真2)。なお、当日報告された内容の詳細については、センターのウェブサイト​(http://www.cger.nies.go.jp/ja/activities/supporting/supercomputer/index.html)​を参照されたい。上記サイトには、平成23年度分の他、過去の報告会における発表内容に関する情報も記載されている。

photo. 質疑・応答

写真2質疑・応答の風景。活発な議論が行われた

最後に、向井副センター長より、内容も多岐にわたり有意義な議論が展開されたことと、専門委員会委員並びに審査ワーキンググループ委員の方々へ、中間評価ならびに最終評価のお願いと共に、また1年後の開催を期して報告会を締めくくった。

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